1. はじめに
家族が増えるタイミングでマイホームを購入する方は多いでしょう。その中でも、価格が比較的抑えられており、すぐに住める建売住宅は魅力的な選択肢の一つです。しかし、購入後に「思っていたのと違う……」と後悔してしまうケースも少なくありません。実際に「建売住宅は後悔するものだ」との声をよく聞くこともあります。本記事では、建売住宅を購入して後悔する理由と、失敗を避けるためのポイントを解説します。
2. 建売住宅を購入して後悔する理由
2-1. 間取りや設備が希望通りではない
建売住宅はすでに設計・施工された住宅のため、間取りや設備を自由に選ぶことができません。「リビングがもう少し広ければ」「キッチンの収納が足りない」といった不満が出ることがあります。特に小さなお子様がいる家庭では、子供の成長に伴うライフスタイルの変化に対応しにくい間取りだと後悔することがあります。
また、分譲住宅も同様に間取りが固定されているため、自分たちの理想の住まいを実現しにくいと感じる方もいます。実際に住んでみると、「もっと収納があればよかった」「家事動線が悪い」と感じることがあり、生活の中でストレスとなる可能性があります。
▶︎間取り作りをうまくいかせたい方へ
栗山琢磨/住宅購入・家計設計コンサルタント
「希望を沢山伝えたのに間取りづくりがうまくいかないのはなぜ？」https://mbp-japan.com/miyagi/partnerslifeplan/column/5125760/
2-2. 立地に関する問題
建売住宅は土地とセットで販売されるため、立地を自由に選ぶことができません。通勤・通学の利便性や周辺環境をしっかりチェックせずに購入すると、
- 交通の便が悪い
- 近くにスーパーや病院が少ない
- 治安が悪い
といった問題に直面し、建売住宅を購入したことを後悔することになります。特に「安い建売住宅を選んだら周辺環境が悪かった」と後悔する人も多く、事前のリサーチが非常に重要です。
▶︎立地を重要視する方へ
國六株式会社/Aori
「【プロが解説】立地で選ぶなら「建売」を推奨！理由や注文住宅との違いを解説！」
https://kuniroku.co.jp/column/ready-built-housing/howto-built-houses/p11797/
2-3. 施工や建材の品質が低い
建売住宅はコストを抑えるために、工期を短縮し、安価な建材を使用している場合があります。結果として、
- 壁や床が薄くて遮音性が低い
- 断熱性が悪く、夏暑く冬寒い
- 数年で外壁や屋根の劣化が目立つ
といった問題が発生しやすくなります。「安い建売住宅は後悔する」という口コミを目にすることもあり、品質を重視した選択が必要です。さらに、施工不良によるトラブルが発生することもあり、手抜き工事が原因で雨漏りや壁のひび割れが起こるケースもあります。
2-4. 近隣トラブルのリスク
建売住宅は同じような家が密集して建てられることが多く、隣人との距離が近くなりがちです。入居後に騒音やマナーの問題でトラブルになることもあり、特に子供がいる家庭では、周囲の住民との関係がストレスになることがあります。
「分譲住宅に住んでみたら、近所付き合いが予想以上に大変だった」「隣家の騒音が気になって夜眠れない」など、後悔の声も多く聞かれます。
2-5. 将来の資産価値が下がりやすい
建売住宅は、注文住宅と比べるとデザインや建築の個性が少なく、同じような住宅が並ぶことが多いため、資産価値が下がりやすい傾向にあります。分譲住宅のように大量供給されると市場価値が下がるため、将来的に売却を考えたときに、希望する価格で売れない可能性があります。
▶︎「資産価値が落ちない戸建ての特徴」
TBSハウジング/高岡悠子
3. 失敗を避けるための5つのポイント
3-1. 間取りや設備の優先順位を決める
すべての希望を叶えるのは難しいため、「リビングは広めがいい」「収納スペースを充実させたい」など、優先したい条件を整理しましょう。また、モデルハウスを見学する際は、実際の生活をイメージしながらチェックすることが重要です。
3-2. 立地をしっかりチェックする
実際に現地を訪れ、以下の点を確認しましょう。
- 最寄り駅やバス停までの距離
- 近くにスーパーや病院、学校があるか
- 朝夕の交通量や騒音レベル
- 治安の良さ（夜間の様子など）
特に小さな子供がいる場合は、公園や保育施設の有無も重要なポイントになります。
3-3. 施工会社の評判を確認する
購入前に、建築を担当した施工会社の評判や口コミを確認しましょう。また、実際に建物の品質を確かめるために、以下の点をチェックするとよいでしょう。
- 壁や床の厚み（遮音性）
- 断熱性能（窓の種類や断熱材の有無）
- 施工の仕上がり（歪みや傷がないか）
▶︎「評判の良い工務店・ハウスメーカーの見つけ方｜やめたほうがいい会社の特徴も」
CAN DO HOUSE/感動ハウス編集部
3-4. 近隣の住環境をリサーチする
近隣の住人の雰囲気を知るために、休日や夕方など人がいる時間帯に現地を訪れるのがおすすめです。ゴミ出しのルールや、近隣住民のマナーについても事前に調べておくと安心です。
3-5. 将来の資産価値も考慮する
将来売却を検討する可能性がある場合は、資産価値が下がりにくいエリアや、ブランド力のある施工会社の住宅を選ぶことが重要です。また、土地の価値が高い場所を選ぶことで、建物の価値が下がっても資産価値を維持しやすくなります。
4. まとめ
建売住宅は価格の手頃さや即入居のメリットがありますが、間取りや設備の自由度が低く、立地や品質の問題に注意が必要です。後悔しないためには、事前の情報収集と現地確認をしっかり行い、自分たちのライフスタイルに合った物件を選ぶことが大切です。
「安い建売住宅は後悔する」と言われがちですが、事前のチェックを徹底すれば満足のいく住まい選びが可能です。これからマイホームを購入する方は、ぜひ本記事のポイントを参考にして、失敗のない住まい選びをしてください。
